2012/5/11

TOPICS
韓国ソウル市及び韓国砂防協会の現地視察団が来日


 韓国では、昨年7月に前線性の豪雨による土砂災害が多数発生しており、ソウル市においても山麓の住宅地などで多数の犠牲者を出すなど、甚大な被害が発生しました。また、近年、砂防施設による景観問題への関心が高まっていることから、この度、韓国から現地視察団派遣の話が当協会に寄せられたため、当協会にて調整を行い、日本における都市近郊の土砂災害対策や景観に配慮した土砂災害対策の現地視察、研究機関の訪問等が実現しました。

 5月7日、国土交通省中国地方整備局太田川河川事務所を訪問し、宮川勇二事務所長より事業概要をご説明いただきました。その後、事務所職員の同行の下、広島市安佐南区相田地区および大町地区の既設・施工中の砂防堰堤を視察しました。
 8日には、広島県砂防課職員とともに、宮島の紅葉谷川の庭園砂防及び白糸川の砂防事業を視察しました。
 9日には、京都大学防災研究所の福岡浩准教授及び京都大学大学院の水山高久教授、中谷加奈助教を訪問しました。福岡准教授には、地震や降雨を原因として発生する土砂災害のメカニズムやその被害状況、危機管理対策等についてご説明いただきました。水山教授、中谷助教には、土石流等のシミュレーションソフトの実演・解説をしていただきました。
 いずれの現場においても、予定時間ぎりぎりまで非常に活発な質疑応答が行われました。

 今回の現地視察を全面的にご支援・ご協力いただいた、国土交通省中国地方整備局及び太田川河川事務所、広島県土木局砂防課の皆様並びに京都大学の水山教授、中谷助教及び京都大学防災研究所の福岡准教授に厚く御礼申し上げます。

 詳細については、(社)全国治水砂防協会の機関誌「砂防と治水207号」(平成24年6月号)に報告する予定です。


住宅地直上に施工されている相田1・2号砂防堰堤(広島市安佐南区相田) 白糸川2号砂防堰堤の視察(廿日市市宮島町)



福岡准教授の説明を受ける視察団一行(京都大学防災研究所内) 水山教授の説明を受ける視察団一行(京都大学大学院内)