2012/9/10

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岡本理事長が韓国江原大学でのワークショップ「Current status and future issues of urban erosion control works」に参加する


 当協会の岡本正男理事長は、9月4日、韓国江原大学で開催されたワークショップ「Current status and future issues of urban erosion control works」に、江原大学と韓国砂防協会の要請を受けて参加しました。当日は、韓国政府山林庁の李明秀山沙汰防止課長が「山崩れの予防・対応の推進状況」と題して昨年の土砂災害について課題と今後の対応、岡本理事長は「日本における都市砂防事業」について日本の六甲・多治見・広島県西部の事例を紹介し都市砂防の考え方、課題、今後の在り方を、愛媛大学・江崎次夫名誉教授が「のり面緑化の現況と課題」、岐阜大学・木村正信教授が「都市砂防について」、広島大学・海堀正博教授が「広島周辺における土砂災害の特徴と対応策」について講演した後、討論会に入りました。
 このワークショップは、昨年7月に発生した土砂災害で23名の方が犠牲となった現場がソウル特別市や江原道春川市であったことから、都市における砂防事業の在り方について意見交換をする目的で行われました。

 9月3日から6日までの行程で、3日には江原道春川市の災害現場、5日にはソウル特別市牛眠山での災害現場を視察しました。牛眠山はソウル特別市中心部から10kmに位置する標高約300mの丘陵山地で、周囲は高層マンションが林立するとともに、山はハイキング等の市民の憩いの場ともなっています。災害を受けての復旧工事は完成し、山腹工や床固め工、水路工を主に、花崗岩や片麻岩を使用して環境に配慮した構造物が設置されていました。
 4日の午前には江原道山林開発研究院を視察し、5日には韓国砂防協会を訪れ禹会長達と意見交換を行いました。

 なお、昨年の災害の詳細については、(社)全国治水砂防協会発行の機関誌「砂防と治水205号」に報告が掲載されています(執筆者:岐阜大学木村教授、肥後睦輝教授、三重大学・山田孝教授、澤徹氏)。
 最後に、今回の訪問にあたり、江原大学の全槿雨教授、韓国砂防協会の金ミン(王ヘンに文)植博士には大変お世話になりました。感謝申し上げます。

江原道春川市 ワークショップ参加者



ソウル特別市牛眠山 韓国砂防協会